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琉球石灰岩とは?

琉球石灰岩は、沖縄の海と珊瑚がつくりだした貴重な国産ライムストーンです。自然で優しい色合いが特徴で、さまざまな建築物で使用されるようになっています。

屋内 壁 屋内 床 屋外 壁 屋外 床 エクステリア その他 施工方法と注意点

施工方法と注意点Points to be noted for construction

材料の取り扱い上の注意点

  1. 琉球石灰岩は天然石のため、1枚1 枚「色・紋様」が異なります。施工前には必ず仮並べを行って確認、調整して下さい。
  2. 琉球石灰岩は多孔質かつ柔らかい石です。角欠けや割れの原因となるような強い衝撃を与えないでください。
  3. 汚染物等の付着の原因となりますので、雨ざらしの保管は絶対にお避け下さい。
  4. 琉球石灰岩は吸水率が非常に高い石種のため、水廻り(浴室など)の湿気が多い場所では黒カビの発生等、表面が劣化しますのでお奨め致しません。

床面への施工方法および注意点

    床面への施工の様子
  1. 歩行用の園路および玄関アプローチでは石の厚さは20 ㎜もしくは30 ㎜、駐車場や車が乗り入れる場所で用いる場合の石の厚さは50㎜以上を推奨しております。いずれもコンクリート下地とし、敷きモルタル張にて施工致します。
  2. ガーデニングの際に用いる飛び石等のように、下地にコンクリートが無い個所で琉球石灰岩の平板を用いる際は、地面を十分に転圧したうえで厚みのある琉球石灰岩(石厚60 ㎜~ 80 ㎜)の平板をご使用ください。
  3. 敷きモルタルの敷設前には、あらかじめ下地コンクリート面を十分に清掃し、適度に水湿らしを行ってください。
  4. 下地コンクリートの上にバサモルタル(空練モルタル)を厚さ30㎜程度に敷きならして、コンクリートスラブ上の不陸調整を行います。その際、風雨に晒される外部アプローチ等では施工後水たまりができないように水勾配も考えて不陸調整を行ってください。
  5. バサモルタルはコテで締固めず、琉球石灰岩を水糸に合わせ仮置きし、ゴムハンマーにて叩きレベル調整を行う。
  6. 仮置きした琉球石灰岩を一旦取り外し、モルタルの上へセメントペースト(ノロ)をまんべんなく流し込み、再び、石材を貼りつけゴムハンマーにてレベル調整をしながら貼り付けてください。
  7. 貼り付け後、モルタルが十分硬化したのを確認したら、ゴム鏝を用いて目地を塗りこみ、その後水分を含ませたスポンジにて拭き取ってください。
バサモル工法

壁面への施工方法および注意点

    壁面への施工の様子
  1. 琉球石灰岩は、金物(SUS)やエポキシ樹脂系接着剤またはセメト系接着剤によって取り付けますが、施工場所や下地状況によって施工方法を選択することが重要です。また、エポキシ樹脂系接着剤による圧着張りやダンゴ張り(点付接着)の際は、石裏の目立たないほこりや石粉、石材の水濡れ等が接着不良の原因になりますので、石材の裏面は十分に清掃・乾燥させてから施工ください。
  2. 原則として外壁や水廻りに石張りを行う際の下地はコンクリート下地もしくはモルタル下地とし、ボード下地やALC版はできるだけお避けください。
  3. 高所に琉球石灰岩を施工する際はコンクリート下地とし、剥落防止のため乾式工法や空積工法等、引き金物・荷重受けアングル併用にてご施工ください。
  4. 接着剤張りの下地として、大平板、比重0.8 以下の珪酸カルシウム板、薄手合板、石膏ボード等は不適格です。接着剤張の下地として適しているのは、コンクリート下地を最上とし、次いで、厚さ12 ㎜以上の合板・厚さ8 ㎜以上のフレキシル板・比重1.0 以上かつ厚さ10 ㎜以上の珪酸カルシウム板とします。
  5. 合板やフレキシル板、珪酸カルシウム板等の壁面に琉球石灰岩を貼る際は石の厚さや面積によっては重みで壁面に負担がかかる為、下地補強が必要な場合があります。
  6. 離型剤を用いたコンクリート面やPC板下地の場合、事前にシーラ処理を行うなど、接着性について特にご注意ください。
  7. 接着剤には内装用と外装用がありますのでご注意ください。外壁廻り、浴室や水廻り箇所には硬化後の耐水性、耐候性に優れた接着剤をお選びください。
  8. 石張り工事にあたっては、ホコリ、レイタンス、汚れ、油等を取り除き、下地面を充分に清掃してからご施工ください。
  9. ALC版は、表面強度が弱いため石材接着剤張り下地としての条件は必ずしも良いとは言えません。ALC版に施工するに当たっては十分な注意が必要ですので、計画にあたっては事前にお問い合わせください。
バサモル工法